承知いたしましたの意味と使い方|承知・了解・了承との違いと例文
公開: 2026/07/07 ・ 最終更新: 2026/10/07 ・ 著者: 与謝秀作
承知いたしましたの意味と敬語の構成を解説。承知・了解・了承等を比較し、実行できる、要確認、期限調整が必要な場面のメール例を紹介します。

公開: 2026/07/07 ・ 最終更新: 2026/10/07 ・ 著者: 与謝秀作
承知いたしましたの意味と敬語の構成を解説。承知・了解・了承等を比較し、実行できる、要確認、期限調整が必要な場面のメール例を紹介します。

「承知いたしました」は、相手の説明や依頼を理解・受領したことを丁重に伝える返答です。依頼を引き受ける場面でも使われますが、実行できるか不明なまま言うと、引受けまで約束したと読まれることがあります。内容を理解した返答と、実行範囲・期限の約束を分けて書きましょう。
「承知」は事情や内容を知り、理解する意味で使われます。「いたす」は文化庁の敬語の分類で謙譲語II(丁重語)に挙げられ、自分側の行為を話や文章の相手へ丁重に述べます。「ました」は「ます」の過去の形で、丁寧な文末を作ります。
部分 | 働き | この表現での役割 |
|---|---|---|
承知 | 内容を知る・理解する | 何を理解したかを示す |
いたす | 謙譲語II(丁重語) | 自分側の行為を相手へ丁重に述べる |
ました | 丁寧語の文末 | 丁寧な返答にする |
謙譲語と丁寧語を組み合わせたことだけを理由に、二重敬語とは扱いません。「承知いたしました」は業務の返答として使える表現です。一方、「敬語が一つしかないから正しい」という説明でもなく、要素がそれぞれ何をしているかを分けて理解すると応用しやすくなります。
表現 | 中心となる意味・使い方 | 注意点 |
|---|---|---|
承知しました | 内容を理解・受領した返答 | 何の件か添えると明確 |
承知いたしました | 理解・受領を丁重に伝える | 引受けの可否が不明なら補足 |
了解しました | 内容を理解した返答 | 相手・場面・職場の慣行で印象が変わる |
了承しました | 事情や提案を認め、受け入れる文脈 | 自分に承認の権限があるかを確認 |
承りました | 依頼や用件を受けたことを伝える | 受付と実施の確約は分ける |
かしこまりました | 依頼を受けた丁重な返答 | 接客等で使われるが唯一の最上位ではない |
「了解」は目上に絶対禁止、「かしこまりました」がどんな場面でも最上位という固定の順位表は、ここでは置きません。改まった社外連絡なら「承知いたしました」などが選びやすい一方、社内の短いやり取りでは別の表現が自然な場合もあります。相手との関係、文章の目的、職場の使い方に合わせます。
特に「了承」は内容を認める意味が出るため、単に資料を受け取ったことを伝えたいなら「資料を受領しました。内容を確認いたします」と書く方法があります。受領、理解、承認、実行のどこまで伝える返答かを先に決めることが大切です。
依頼を引き受けられる場合は、相手の指示を繰り返すだけでなく、実行する内容と提出時点を記します。架空の資料修正の依頼を例にすると、対象の版、修正箇所、送付先まで分かると、作業の行き違いを防げます。
資料修正の件、承知いたしました。
共有いただいた第2版の数値と見出しを修正し、金曜日15時までに共有フォルダへ提出いたします。
修正対象は2〜3ページという理解です。追加のご希望があればお知らせください。
この文例は架空の予定です。実際には作業量と必要な確認を見積もってから期限を約束します。依頼が増えた場合は、同じ期限で全部行うと黙って引き受けず、範囲や時点を再調整してください。
ご連絡ありがとうございます。変更内容を確認いたします。
対象は第2版の2〜3ページ、締切は金曜日15時という理解でよろしいでしょうか。
関係者への確認後、本日17時までに対応可否をご連絡いたします。
この段階では内容の確認と回答予定を伝えており、修正を完了すると確約していません。「承知いたしました」だけを先に送ると、相手がすでに作業開始を期待する場合があります。確認したい点があることを同じ返答に添えましょう。
ご依頼内容は承知いたしましたが、金曜日15時までの全範囲の修正は難しい状況です。
数値の修正を先に金曜日15時まで、見出しの修正を月曜日午前までに提出する案ではいかがでしょうか。
優先する範囲をご相談できれば幸いです。
理解したことを伝える前半と、引受けの条件を伝える後半を組み合わせます。「対応できません」で終えるより、可能な範囲や調整案を示すと次の判断につながります。ただし、実行できない代替案まで丁寧さのために約束する必要はありません。
伝えたい段階 | 短い返答例 | 次に必要なこと |
|---|---|---|
受領のみ | 資料を受領しました。内容を確認いたします | 確認の時点と回答方法 |
内容を理解 | 変更内容、承知いたしました | 実行可否と範囲の確認 |
権限の範囲で承認 | ご提案の条件で了承いたしました | 承認対象と条件の記録 |
実行を約束 | 承知いたしました。金曜15時までに提出いたします | 担当、成果物、提出先 |
同じ「承知」でも、その後の一文で約束の範囲が変わります。相手から「承知しました」とだけ返ってきた場合も、承認が必要な業務なら、誰が何を承認したのかを確認してください。曖昧な返答をすべて正式承認と扱わないことが大切です。
メールでは件名や対象を示し、本文で範囲・期限・未確認点を残します。すでに対象が明確なチャットなら、「承知しました。15時までに第2版を共有します」のように短くできます。短い返信でも、相手が次の行動を決められる情報があるかを確認しましょう。
「承知いたしました」を何度も繰り返すより、複数の依頼を一覧にして「1は本日対応、2は確認後に回答」と整理する方が明確な場合もあります。誰かを高める言葉を増やすことだけで、対応内容の不明点は解決しません。
「承知致しました」と漢字で書く例もありますが、文章では補助的な「いたす」をひらがなにして「承知いたしました」と書く形が読みやすく使われます。社内の表記ルールがある場合はそれに合わせます。「承知しました」は失礼ですか。丁寧な返答として使われ、改まり方は相手と場面で選びます。
迷ったら「何の件を受け取ったか」「実行できるか」「いつ、何を返すか」を先に記します。敬語の選択と仕事の約束がそろっていることが、分かりやすい返答の基本です。

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