会社員の副業の始め方|就業規則・契約・20万円の申告条件
会社員の副業を、勤務先への手続き、雇用・業務委託の契約、労働時間、所得税の20万円条件、住民税に分けて確認。申請例と収支記録の作り方も紹介します。

会社員が副業を始めるときは、勤務先の規定と必要な申請を確認し、副業が雇用か業務委託かを分けて条件を整理します。所得税の20万円基準は、全員に同じように使える免税枠ではありません。給与の受け取り方や他の申告理由を確認し、住民税も別に確かめましょう。
この記事は日本の民間企業で働く人を主な対象にしています。公務員などは所属先の制度を確認してください。仕事の種類を広く比べたい場合は、女性向け在宅副業の選び方|10の仕事を時間・費用・条件で比較も参考になります。
就業規則・雇用契約の「副業・兼業」「服務規律」などを読み、届出制か許可制か、提出先、開始できる時点を確認します。記載が不明なら人事等に問い合わせます。申請書を出すだけで承認されるとは限りません。
厚生労働省のガイドラインは、勤務時間外の利用は基本的に労働者の自由としつつ、労務提供への支障、秘密の漏えい、競業による利益侵害、信用等の問題による制限を示しています。形式的な規定違反だけで懲戒の有効性が決まるわけでもありません。個別の判断は勤務先等と確認してください。厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン パンフレット。
確認項目 | 副業が雇用 | 副業が業務委託 |
|---|---|---|
仕事の約束 | 勤務日・時間、賃金、契約期間 | 成果物・役務、納期、検収、報酬 |
時間 | 対象となる労働時間の通算を確認 | 制作・連絡・修正を含む稼働を記録 |
支払いの記録 | 給与明細・源泉徴収票 | 売上・必要経費・入金・請求書 |
追加確認 | 研修、シフト変更、更新条件 | 修正・追加依頼、素材・権利、支払期日 |
「副業」は契約形態の名前ではありません。アルバイトとして雇われる場合も、独立した事業者として制作を受注する場合もあります。業務委託では、発注者が事業者か、受託者が従業員を使用するか等によってフリーランス法の適用を確認します。条件の書面等明示は重要ですが、すべての案件に同じ支払・解除ルールが適用されるとは限りません。公正取引委員会 フリーランス法特設サイト。
労働基準法の労働時間規制が適用される雇用先が複数ある場合は、勤務先をまたいだ労働時間の通算が必要です。使用者の管理に協力できるよう、副業の予定と実際の時間を伝えます。請負等で規制が適用されない時間まで一律に通算する説明ではありません。厚生労働省 兼業時の総労働時間について、法規制はありますか。
業務委託でも、休息や本業への影響を考えるため総稼働を記録しましょう。会社の端末・顧客名簿・内部資料・制作物を副業に持ち込まず、公開資料を使った仕事でも競業や利益相反を確認します。週末限定の条件は土日だけの副業はどう選ぶ?平日対応・修正・休息まで比較で具体的に整理しています。
一般的な年末調整済みの給与所得者でも、次の違いを確認する必要があります。給与の全部が源泉徴収の対象となる場合について、給与1か所では給与所得・退職所得以外の所得の合計、給与2か所以上では年末調整されなかった給与の収入金額とその他の対象所得の合計を見ます。国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人。
給与の状況 | 20万円を判定する金額 | 気をつける点 |
|---|---|---|
1か所から給与 | 給与所得・退職所得以外の対象所得の合計 | 業務の所得は売上と必要経費等を区別 |
2か所以上から給与 | 年末調整されなかった給与収入+その他の対象所得 | 副業給与から実費経費を自由に引かない |
別の理由で確定申告する | 原則として対象所得を含めて申告 | 20万円以下分を省略しない |
給与収入が年2,000万円を超える場合など、20万円以外にも申告要件があります。また複数給与には、給与収入合計から一定の所得控除を差し引いた額が150万円以下で、給与・退職以外の対象所得も20万円以下なら申告不要となる例外があります。この控除計算には雑損・医療費・寄附金・基礎控除を含めません。源泉分離課税など合計に含めない所得もあるため、上の表だけで結論を出さず国税庁の条件全体を確認してください。
医療費控除等のために還付申告をする場合も、原則として少額の対象所得を含めます。非課税収入まで全部課税されるという意味ではありません。国税庁 こんな収入の申告漏れにご注意(令和7年分確定申告特集)。
以下は制度を読み分けるための架空例です。Aさんは1か所の給与が年末調整済みで、受託制作の年間売上30万円、必要経費12万円、他の対象所得はありません。業務の所得は18万円です。20万円以下でも、他の申告要件や住民税を確認します。医療費控除の申告を行うなら、この18万円も原則として申告に含めます。
Bさんは主給与に加えて、年末調整されていない副業給与25万円を受け取りました。複数給与では、この給与の「収入金額」が判定に入ります。Aさんと同じように通信費等を差し引いて18万円にすることはできません。所得区分や経費の範囲も、契約名称だけで自由に選べるものではありません。
所得税の申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。所得税の確定申告を提出した場合は、通常は住民税を別に申告する必要はありません。1月1日の住所地の自治体の案内を確認しましょう。横浜市 個人の市民税・県民税について。
徴収方法も給与と非給与で異なります。例えば渋谷区では2026年度以降、副業給与を含む給与分の住民税を主たる給与から特別徴収する取扱いです。事業者用通知には所得の内訳は記載されませんが、「自分で納付」を選べば副業が知られないという保証はできません。自治体の条件を確認し、勤務先の手続きを先に済ませてください。渋谷区 令和8年度からの複数所得に係る住民税徴収方法の取扱変更。
副業申請の記載例(架空)
業務:公開資料を使った記事制作/業務委託
時間:土曜3時間、日曜2時間を予定。平日の応答可能時間は別記
管理:会社の資料・顧客情報・端末は使用しない
繁忙期:受注量を調整。競業・申請項目は勤務先に確認
最初の1件は、条件と時間が説明できる範囲で選びます。週末に受注するなら、制作時間だけでなく返信・検収・修正日程まで合意してから始めましょう。
制度の公開情報は2026年10月5日に確認。個別の条件は各案内・窓口で確認してください。

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